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「さんりんぼう」「大将軍」「金神」についてconcept

さんりんぼう

  「さんりんぼう」の変遷
 和暦を見ると大安や仏滅などの六曜の他に十二直、二十八宿という吉凶や運勢を占う基準日が載っています。六曜は諸葛孔明の吉凶占いが起源とされ、他の2つも古代中国が起源といわれており、日本には14世紀ごろ伝わったといわれています。日の定め方も中国から伝わって以来変わっていません。これに対して「さんりんぼう」は江戸時代中期から暦に載るようになり、載せられ始めた当時は「三輪宝」という吉日でした。ところが明治時代になぜか「三隣亡」と書かれた暦が出回ったため家造りによくない日になってしまったといわれています。つまり三隣亡には確かな由来もなく、発生当時吉日だったのがある時期から理由もなく凶日となったという、根拠と信憑性に乏しい吉凶日です。(参考 山形県神社庁家庭本暦)
 今後発行される和暦にはぜひ「三輪宝 家つくり良し」と記載していただきたいものです。
  一年間三隣亡、隠れ三隣亡について
 はっきりいって上記の三隣亡があるのは全国で山形県だけです。
 隠れ三隣亡の探し方は複雑なので説明は省きますが、一言で言うと旧暦と節の取り違えです。よくこんなことを考え出したものだと感心しますが、三隣亡そのものが上記のとおり根拠に乏しいものなので気にする必要はありません。ましてや一年間ずっと三隣亡だなんてあり得ないことです。どの暦を見ても隠れ三隣亡や一年間三隣亡の年は載っていません。これら山形県独自の三隣亡は庄内もしくは最上地方の大工さんが競争相手の営業妨害をするため言い出してそれが広がったもの、と聞いております。言い出しっぺの大工さんはそれが自分の首を絞める結果となって結局倒産してしまったというオチまでついた話です。元祖?三隣亡よりもっと根拠がない吉凶年月日です。
  地鎮祭を行って家を建てればよいものと考えます
 「じゃあ六曜だって科学的根拠はないだろう」「隣に家が建ってうちによくないことが起きたときは責任をとってくれるのか」と突っ込んで来られる方もいます。失礼ながらそのようなご意見は敬神の心の問題を他の問題にすり替える意地悪なご意見だと思います。建てた日の吉凶を気にすることよりももっと大事なことは、神様と自然を敬う心を持って建築の報告と今後のご加護を願うお祭りをするかどうかです。どうしてもその日にしかできないのなら、真剣に祈願して地鎮祭をすれば仏滅に工事を始めても神様はご加護を与えてくださるはずです。また神様や自然に感謝の心を持ってお祭りをして建てた、神様がお護りする土地建物の隣近所に一体なぜよくないことが起きるのでしょうか?きちんと地鎮祭をして神様に報告と祈願をして家を建てるのは「三輪宝」です。根拠がない「三隣亡」は気にする必要はありません。最低でも暦にすら載っていない隠れ三隣亡や一年間三隣亡は気にする必要はありません。


大将軍について

 三隣亡と違って大将軍は古代中国から伝わる神で万物を殺戮する大凶神とされています。3年間同じ方角にいることから俗に三年塞がりともいいます。平成31年から平成33年までは西にいるとされています。これは神社庁公認?の方角の神様で上記のとおり3年間工事が行えなくなってしまうので少し困った神様です。
 しかしながら大将軍はある決まった時期の5日間、一時的に常駐する方角から移動するとされており、その期間に神事を行って工事を開始すれば大将軍の禍を避けることができます。移動する時期を遊行日といい、具体的にどの時期が遊行日にあたるかついては調べてみないとお答えするのが難しいので、工事を行う業者さんとご相談の上、社務所までご相談いただければお調べいたします。遊行日は意外に多いので、日を選んでお祓いをして遊行日の5日間の内に工事を始めてしまえば大丈夫です。
(参考 山形県神社庁家庭本暦)


金神

 山形では三隣亡と大将軍を気にする人は多いのですが金神を気にするという話はほとんど聞きません。ですから金神について述べるのは要らぬ不安をあおることで紹介する必要はないと思いますが、参考までに簡単に紹介させていただきます。金神も大将軍ほどではないが殺伐な神で金神のいる方角に向かってはなるべく工事などは行わない方がよいとされています。金神のいる方角は暦の上での24方位中6方位が当たります。金神にも大将軍と同じように遊行日がありますのでその5日間に神事を行って工事を始めてしまえば禍はありません。どうしても気になる、という方は社務所までご連絡いただければお調べします。
(参考 山形県神社庁家庭本暦)